AEUビクトリア支部との交流~その1 学校訪問~

静教組では、AEU(オーストラリア教育組合)ビクトリア支部との教育交流を行っています。例年は、夏に単組・支部の代表者がオーストラリアを訪れ、秋に来静するAEUの方々を迎えて、それぞれでホームステイや学校訪問、教育課題等の協議を行うこととなっていますが、コロナ禍でこの3年間は交流が停止していました。今年度はこの教育交流を再開する予定でしたが、渡航費や現地での物価の高騰などを受け、今後の教育交流のあり方について代表団がAEUを訪れ協議をすることとしました。(今年度のAEU来静は中止となりました。)

今回は、スケジュールの中で、公立中高一貫校の中等部を訪問したときの様子をお伝えします。この学校はメルボルンの中でも、先進的な学校であると紹介されました。

廊下…まっすぐにしないことで、気が散らない環境を作っている

理科室…長方形ではなく五角形の机、対面での検討も前を向いての学習もしやすい

プログラミング学習

美術室…2点透視図法で街を設計する学習の準備

調理室

図書室…静かにするスペースだけの活用ではなく、討論も行っている

福祉室…困り感をもった生徒が自由に活用できる部屋、カウンセラーの資格を持った教員が対応

体育…地域に居住するプロバスケ選手が指導者として参加、朝の課外練習(日本の部活動と似たもの)に参加できるのは、技術が高いだけでなく倫理観なども含めて評価された者のみ

購買…アメやクッキー、ポテトフライなどを中休みに購入し、自由に食べる生徒や教員

外国語学習…外国語学習として日本語とフランス語を選択できた

音楽室…休み時間には、楽器に興味のある生徒が自由に練習できる

ほかにも、体格の違いでトイレに入りにくいことがないよう、7年生(中学1年)は8,9年生(中学2,3年)と別のトイレとするなどの配慮がありました。

教員の休憩スペースに移動し、意見交換をしました。その中で、「養護教員」は日本固有の職であることから、福田中央執行委員から、日本の養護教員の仕事内容などについて説明を行いました。

最後に、校長先生と学校運営について意見交換をしました。この学校は、メルボルン市内3か所に校舎が分かれており、校長先生がそのマネジメントを行っています。今回訪問した学校は、生徒の学びやすさや生活しやすさを考えて、校長先生が設計に関わっていました。校長先生は州政府から与えられた予算をもとに、予算配分を考えて学校運営を行っていました。教員は正規職員だけでなく、パートタイム(日本の会計年度任用教員にあたる)が多数おり、複数校を兼務することも多いそうです。

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