第1893号2012年9月25日
男女がともに生き生きと働ける社会の実現をめざして
第1回男女共同参画推進委員会開催

9月1日(土)、静岡県教育会館において、第1回静教組男女共同参画推進委員会が開催され、各支部2人の推進委員が参加しました。

(議事)

組織確立に関する提案があり、左右田恭伸さん(浜松支部)が男女共同参画推進委員長に選出されました。また、活動方針が承認され、「第3次静教組男女共同参画推進行動計画」の推進等が確認されました。

(学習会・講話)

静岡県立大学国際関係学部教授の犬塚協太さんから講話がありました。「男女共同参画の現状と教育における課題」という演題で、ジェンダーの歴史や社会構造にふれながら、家庭や学校における役割を考える講話でした。

(学習会・分散会)

3つの分散会に分かれ、男女共同参画推進の現状と課題について話し合いを行いました。講話を聞いた感想や支部でのとりくみの様子、自分の体験等について意見交換をしました。また、途中で分散会に回って来られた講師に対して積極的に質問が出され、学習を深めました。

「男女共同参画の現状と教育における課題」

静岡県立大学国際関係学部国際関係学科
国際関係学研究科 教授 犬塚協太さん

(一部紹介)

男女共同参画とは「男女」が「共同」して「参画」することで、世の中のすべての人が主人公になって社会を動かしていくということ。また、男は仕事、女は家庭など社会的・文化的に創り出された性別役割・性規範をジェンダーという。

男性がどう変わるか。新性別役割分業(男性は仕事、女性は仕事と家庭)これを変えるにはジェンダーの根本的な見直しが必要。男性が家事・育児に積極的に関わるしかない。これは男性にとっての男女共同参画である。また、男性が介護に関わることもこれから大事な男女共同参画である。

学校教育で必要なとりくみは2つ。1つ目は「子どもへの男女共同参画教育の実践」。子どもの発達段階に応じて、各教科、道徳や特別活動、その他学校教育全体を通して、学習の充実を図る。特に、子どもの進路形成支援を通して行うことが大切である。2つ目は「教員自らの男女共同参画の実践」。職場、組合活動、地域、家庭のそれぞれの場で、教員が自らのジェンダーへのとらわれに気付き、生き方そのものを見直すことが大切である。

教育を通して、子どもたちにジェンダーからの解放と多様性の尊重を実践的に学ばせる上で、教職員自らが子どもたちのライフ・スタイル・モデルとなって実行していくことが重要である。

=参加者の声=

  • まず意識改革が大切です。自分の足元から一歩ずつすすめていくことが必要だと感じました。
  • 少子化を改善するには社会構造の変化が必要です。そのためにも男女共同参画が必須であることを学びました。
  • 単純に性別だけの男女で考えるのではなく、1人の人間として捉え、お互い平等に接することが大切であると改めて考え直す機会となりました。
  • 家庭・学校・地域で私たち大人が行っていることは、ジェンダーの視点で見るとどうなのか?立ち止まって考え、多くの大人(教職員)に伝えていく必要があると感じました。