第1892号2012年9月10日
子どもたちに豊かな教育を

豊かな教育をすすめる首長・議員交流会 開催

8月7日(火)、クーポール会館(静岡市)において、各級議員の方々と意見交流を行う「豊かな教育をすすめる首長・議員交流会」を開催しました。参加者は、衆議院議員・県議会議員・市町議会議員、連合静岡、静岡県民主教育政治連盟の方々と静教組本部・各支部代表の総勢69人です。この交流会は、静教組がすすめる教育運動について議員の皆さんに理解していただくとともに、教育をめぐる諸課題について情報を共有し、豊かな教育環境の実現に向け、ともにとりくんでいくことを目的としています。

会の冒頭、鈴木伸昭執行委員長は挨拶の中で「学校は、子どもたちが安心して学び、生活できる場所でなければならない。将来のある貴重な命が失われた事実を重く受け止め、私たちに突きつけられた課題を認識し、子どもたちにしっかりと寄り添う体制ができているかを問い直す機会としなければならない。『いじめ』はなぜ起こるのか、その背景はどこにあるのか、簡単には得られないその答えを社会全体で共有しようとする姿勢が重要であり、それは「今」という時間軸の中で議論することが必要である」と述べました。また、参加者代表として、吉岡秀規連合静岡会長、小山展弘衆議院議員、野澤義雄民主党・ふじのくに県議団会長から挨拶がありました。

次に、静教組から2012年度静教組運動の重点と課題についての基調提案を行い、学習会として、「少人数学級の推進」、「教育委員会制度のあり方」、「地方財政措置」の3点について、静教組がめざしていることを次のように提案しました。

  • 静岡式35人学級編成の課題として、学校から加配教員が引き上げられ担任外が不足する等、学校運営上支障をきたしている。子どものゆたかな学びを保障するためにも、十分な教職員配置に基づく静岡式35人学級編制の完結とさらなる少人数学級の推進を求めていく。
  • 教育委員会制度の意義は、政治的中立性や教育の安定性の確保にある。教育委員の責任が不明確等といった課題はあるが、見直しにあたっては学校現場が混乱しないようにすべきである。
  • 国は「義務教育諸学校における新たな教材整備計画」や「学校図書館図書整備5カ年計画」によって地方財政措置を行っている。豊かな教育環境の整備のために、このお金が実際に地方自治体で活用されているかをチェックしていく必要がある。

これらの提案について、参加者から多くの質問や意見が出されました。静教組の考えが理解され、子どもをとりまく教育環境をよくしていくために、何ができるのか、何をどのようにすすめていけばいいのかという、議員の方々の真剣な思いが伝わってきました。

参加議員からの意見(抜粋)


▲意見を述べる植松町議

  • 静岡式35人学級編成において、県独自でクラス増に見合った教員を配置できればいいが、できない場合は市町単位で加配できる方法はないのだろうか。
  • 外国籍の子どもへの対応や、子どもたちの心のケアなどを担う教職員の必要性は明らかである。市町単位でも財政措置できるように尽力したい。
  • 学校サポーターとして、市町単位で臨時的任用教職員の採用をすすめている。
  • 早急に学校司書を全校配置できるようにしたい。
  • 臨時的任用教職員ではなく、正規教職員の採用を増やすべきでないか。
  • 地方議員として教育に関して何ができるのか。それは教育環境をいかに整えるかだと思う。現場の先生方の意見を聞きながら尽力していきたい。