第2037号2018年9月25日
子どもたちの心とからだの健康を守るために【養護教員部】
第54回静教組養護教員部研究集会を開催

9月7日(金)、静岡県教育会館において、第54回静教組養護教員部研究集会が開催され、県内から109人が参加しました。

全体会では鈴木伸昭中央執行委員長のあいさつ、福田敬子養護教員部長の基調提案の後、講師に静岡大学教育学部教授の小林朋子さんをお招きし、「子どものレジリエンスを高めるには」というテーマで講演していただきました。レジリエンス(辛いことや落ち込むことなどのストレスに直面した時、自分で立ち直る、立ち上がる力、精神的回復力)を高める要因や育てるためのコツなどをわかりやすくお話していただきました。

子どもたちへの対応やその他の業務も多岐にわたり、養護教員に求められる役割は増える一方です。休む間もなく業務にあたっている毎日から少し離れ、自分たちに関わる課題に向き合うことのできるひとときとなりました。

午後は、「子どもたちをとりまく問題」「子どもたちの健康を守るために」「健康教育へのとりくみ」「養護教員をとりまく課題」というテーマで、4つの分科会をもちました。分科会には、単組委員長・支部長、本部執行委員も加わり、活発な意見交換がなされました。

各単組・支部の状況やとりくみを紹介し合うとともに日頃悩んでいることや課題となっていることを共有し、改善に向けて話し合うことができました。

養護教員が単組・支部をこえて意見交流できる機会は組合ならではのことです。校種が違っても、子どもへの関わり方や保健室運営について、よりよいものを吸収しようと質問する姿、経験の浅い養護教員が先輩に学ぼうとする姿が印象的で、悩みながらも奮闘している仲間の存在に意欲を新たにすることができました。

養護教員は、少人数職種ながらその専門性から校内において広く多くの子どもたちに関わっています。子どもの心やからだに関わる課題について、養護教員に頼るばかりでなく、すべての教職員で考えとりくんでいきましょう。

分科会での協議内容はこれからの活動や要請行動に生かしていきます。

参加者の声

(全体会)

  • レジリエンスについて、言葉は聞いたことはあったが、詳しく知らなかったので、データを示しながら話が聞けてとても勉強になった。
  • レジリエンスはこれからを生きる子どもたちにとても大切なもので、養護教員としてできることは何か考える機会にできた。子どもの対応に生かしていきたい。
  • レジリエンスは全員がもっているもので、育てていけるものだと知り、自分自身も身に付けていきたいと思った。
  • レジリエンスは、学校において、まさに子どもたちに育てようとしていることだと思った。養護教員だけでなくいろいろな立場の教職員みんなで聞きたい。

(分科会)

  • 各地区の課題は異なるが、それぞれの市町の様子が聞けて大変参考になった。同時に、専門職である養護教員の職務の明確化が必要だと感じた。
  • 体育大会前で学校を空けにくかったが、日頃、仲間と悩みを共有できる機会が少ないので、参加していろいろな課題や思いを共有できて良かった。
  • 本部、単組・支部の役員も一緒に話せたのがとても良かった。養護教員1人ではすすめていくことが難しいこともあるけれど、管理職を含めた教職員みんなで健康教育や危機管理対応などをすすめていきたいと思った。