第1966号2015年10月10日
性別を問わず、適材適所が果たされる社会へ
2015年度 第1回静教組男女共同参画推進委員会 開催

講師の奥山和弘さん

8月29日(土)、ALWFロッキーセンター(静岡市)において、第1回静教組男女共同参画推進委員会が開催され、各支部より2人の推進委員が参加しました。

第1号議案の組織確立に関する件では、男女共同参画推進委員長に舘一徹さん(東豆支部)が選出されるとともに、本部・支部の推進委員会の組織についても確認がされました。第2号議案の活動方針に関する件では、4月に策定された「第4次静教組男女共同参画推進行動計画(2015〜2017)」に基づいた具体的なとりくみの推進について確認がされました。

学習会では、1995年から2002年まで県教委社会教育課指導主事として男女共同参画推進を担当されていた奥山和弘さんを講師に迎え、『男女共同参画“途中の一歩”〜「しか」から「でも」へ〜』を演題とした講演が行われました。社会でしばしば見られる「男とはこうあるべき」「女とはこうあるべき」という枠組みやイメージが、多様な活動の選択を妨げていることがあり、人権教育の視点に立って性別を問わず適材適所が果たされる社会をめざすことが重要であることなど、具体的な事例をもとに男女共同参画を推進する意義についてお話がありました。

分散会では、支部のとりくみについて情報交換するとともに、男女共同参画を推進していく上での課題等について協議しました。今後は、各支部で男女共同参画推進委員会を開き、具体的なとりくみをすすめていきます。

【2015年度のとりくみの重点】

  1. 第4次静教組男女共同参画推進行動計画の周知と理解を図る。
  2. 子どもたちに、ジェンダーの視点を広めるための授業実践を推進する。
  3. 職場の慣行や教育活動の中にある固定的な性別役割分担に気付くとりくみをすすめる。

【参加者の声】

  • 「枠組み」は何気なく存在し、いろいろなところにあるものだということがわかった。私たち教職員は、無意識に「枠組み」にとらわれていないかを常に考える必要があることがわかった。
  • 男女平等と男女差を同列で議論することに抵抗感があった。奥山先生の話を聞き、「生物学的に認められる違い」と「生物学的な違いが拡大解釈されたイメージ」とが整理でき、自分の中にあったモヤモヤがすっきりした。生物学的な違いを大切にした上で、適材適所で協力し合える社会をめざしたいと思う。
  • 意識を変えるには時間がかかるが、少しずつ変わっていることも感じる。子どもたちより大人の方がなかなか枠を外すことができないので、学習会や参観会などで意図的に伝えていく場を設けることが必要だと感じた。他支部で様々な実践があったので、情報を共有する方法を考えるのもよいと思った。

奥山和弘さんの著書「モモタロー・ノー・リターン」は、桃から生まれた「桃子」を育てることを通して、おばあさんとおじいさんが男女共同参画に目覚めていく物語です。男女共同参画についてとても分かりやすく、教材としてもお薦めの本です。興味がある方は、各支部までお問い合わせください。