第2096号2021年4月25日
日教組中央執行委員 挨拶 「学校で学ぶ意義を念頭に」

「学校で学ぶ意義を念頭に

日本教職員組合
中央執行委員

内山靖行

日教組中央執行委員として2年目となります。静教組の代表として送り出していただいたことを胸に、本年度も職務に邁進していきます。引き続き、広報部長としてマスコミ対応、月刊JTUの作成・編集等にあたっています。また、栄養教職員部も担当し、食教育の充実にむけた定数のあり方や大型化する給食センターと定数との課題について、全国の状況から文科省要請等を行っています。

現在、収束の見えない新型コロナウイルス感染症によって社会全体に閉塞感が漂う事態となっています。学校現場においても、感染症による新たな対応や様々な配慮が付加され、苦慮することが多いことと存じます。学校生活でのマスク着用や3密回避、会話の無い給食など、対処療法的な感染防止策をとらざるを得ない状況です。中長期的スパンでみると、そうしたことが子どもたちの心身の発達に影響を及ぼさないかと心配されます。表情が隠れ、他者と物理的な距離をおいた関係は、その後のメンタルケアが必要となってくるのではないかと危惧しています。学校は子どもたちが集まるところ、希望が集まるところです。現下の状況であっても、学校教育が希望に満ちたものとなるよう、私の立場からも精一杯とりくんでいきたいと思います。

この2、3年の間に、国段階の教育施策について大きな転換がはかられようとしています。給特法、義務標準法など、これまで長年にわたって変わらなかった根幹をなす法律が改正されました。さらには、1人1台端末とそれに伴う教科書や学力調査のあり方、小学校高学年での教科担任制など、学校教育を大きく変換する議論が起こっています。矢継ぎ早な変革に対し、感染症によって突き付けられた「学校で学ぶ意義とは何か」ということを念頭に、学校現場の声をあげていくことが大切です。日教組を通じて静教組の声を国段階へと届けていきます。ともに頑張りましょう。