第1916号2013年9月10日
第16回オーストラリア教育体験視察と交流の旅

2013.8.9〜8.16

学校訪問・教育交流を通して、子どもや教員の実態を知ったり、教育システムや教育内容等を学んだりして見聞を広めることを目的に、「オーストラリア教育体験視察と交流の旅」が行われました。静教組(STU)とオーストラリア教育組合(AEU)ビクトリア支部との教育交流は、今年で16 回目となります。今回は、静教組小山悟書記長を団長に、STUから20人が参加しました。

南半球にあるオーストラリアでは、冬が終わりに近づき、国の樹であるワトルがあちらこちらで黄色い花を咲かせ、春の訪れを告げていました。

団員はビクトリア州都メルボルンの郊外でホームステイしたあと、メルボルンに移り、AEUビクトリア支部との教育交流を行いました。オーストラリアの教職員と語り合ったり、オーストラリアの自然・文化に接したりするなど、数々の貴重な体験をした8日間の旅でした。

=ホームステイ=

メルボルンから車で約2時間のところにあるベンディゴという町周辺で、教員のお宅に2日間ホームステイしました。ベンディゴはゴールドラッシュで賑わった町で、金鉱跡が残っています。自然豊かなのどかな場所であり、カンガルーなどの野生動物を見ることができます。

ホストファミリーは、温かく団員を迎え入れてくれました。夫婦が家事を分担し、それを子どもたちが手伝ったり、会話を楽しみながら家族そろって食事をしたりするなど、家族の温かなつながりを大事にしている様子がうかがえました。

はじめは不安そうだった団員のみなさんでしたが、ホストファミリーとの交流を深めることができ、最後にはホストファミリーに抱き合って別れを惜しむといった光景が見られました。言語や生活習慣が異なっていても、相手を知ろうと思えば、心が通じると感じた団員も多くいました。

=教育交流会=

AEUビクトリア支部において、教育交流会を行いました。

全体会では、ビクトリア州教育省のスティーブ・ハーバート政務次官や側嶋秀展在メルボルン日本国総領事から温かい歓迎のご挨拶をいただいたあと、AEUからビクトリア州の教育制度や学校協議会などについての説明を受けました。

2つに分かれての分散会では、「それぞれの国が抱える教育課題について」をテーマに、学校訪問したオーストラリアの学校の状況と自分の学校のとりくみを比較しながら、意見交換をしました。それぞれ課題を抱えながらも、子どもたちのために教育にとりくむ教職員の熱意は同じだと感じることができました。

=学校訪問=

ホストファミリーの勤務校を中止に訪問しました。日本の小学校にあたるプライマリースクールや中学・高校にあたるセカンダリースクール、特別支援学校に分かれ、授業や学校の施設を見学しました。

1クラスの人数は20人程度であり、教師も子どもたちもゆったりとした雰囲気で、学習にとりくむ姿が見られました。また、どの教室にも電子黒板が設置されていたり、生徒1人1台コンピュータが用意され、調べ学習の際に自由に使えるようになっていたりと、ICT環境の整備がかなりすすんでいました。

見学だけでなく、実際に授業を行った団員も多く、折り紙やあやとりを用いて日本文化を紹介したり、ギターを使いながら歌でコミュニケーションをとったりして、子どもたちと交流しました。