
第1871号2011年10月25日
子どもたちにしあわせな未来を ―守ろう 平和・教育・人権―
第36回母と女性教職員の会静岡県集会

「第36回母と女性教職員の会静岡県集会」が、10月8日(土)富士市立富士第二小学校で開催されました。集会には、県内各地から、保護者・教職員・退職された女性教職員など、男女合わせて総勢440人が参加しました。
全体会では、鈴木伸昭執行委員長が、東日本大震災を通して改めて感じた結びつきの大切さにふれ、「本日の分科会においては、命の大切さ、親子の絆、家族の絆といった視点も心にとめて話し合っていただければ幸いです。私たち大人同士が普段思うことを率直に語り合い、結びつきを強めることで、子どもたちの自立につながるヒントが得られるものと確信しています」と述べました。また、来賓を代表して、平岡彦三富士市教育長と佐野愛子県議会議員が挨拶をしました。
大塲知子県女性部長は、基調提案の中で、「子どもたちに平和な社会、夢と希望に満ちた社会を手渡すのは私たち大人の責任です。草の根運動だからこそ伝えていける思いを大切にしていきましょう。保護者と教職員が未来の世代である子どもたちを中心に連帯の輪を広げていきましょう」と呼びかけました。
その後、大阪大谷大学教育福祉学部教授の桜井智恵子さんが、「おとなの仕事は希望を伝えること〜『教育過剰』に気をつけて〜」という演題で講演しました。
午後は、「保護者と教職員のむすびつき」「働く女性と家族」「子どもの健康と安全」等、13の分科会に参加者が分かれて活発な意見交換をしました。
講演「おとなの仕事は希望を伝えること〜『教育過剰』に気をつけて〜」
桜井智恵子さん
桜井智恵子さんは、まず、子育てから見える社会の問題から、子どもがゆるやかな環境の中でともに居ることができる居場所を確保することの必要性について話をしました。そして、子どもの権利条約の視点やご自身の経験から、大人が子どもの話をじっくり聞くことも大切であると話しました。
最後に、「子どもをとりまく社会が居心地のよいものとなるためにも、保護者と教職員等が連携し、ほっと緩んだ温かい学校と地域、そして制度をつくっていきましょう。そのために、一人一人が声を出していきましょう」と訴えました。
桜井さんの温かい人柄がにじみでる関西弁での柔らかい語り口に、心が元気づけられるとともに、子どもたちにどのように接していったらよいか、大人がどう対応したらよいかのヒントをいただくことができました。
参加者の声
- 講演では、周りの大人が少し気にかけて声かけすることで、子どもの気持ちが変わってくるというお話が心に残りました。
- 講演を聞いて、教育の現状を知ることができました。やはり、もっと子どもの目線に立って一緒に悩み、解決していくことが大切であると教えていただきました。
- 5・6年生での外国語活動において、自分の思いを伝える、他の人を受け入れ理解するということが大切にされています。分科会での話し合いの内容はそれにぴったり合うものでした。
- 分科会で、地域との連携を深めるよい行事を教えていただき、大変参考になりました。とても楽しい話し合いができてよかったです。
