第1864号2011年7月10日
子どもたちの幸せのために共通歩調で (県PTA会長との会談)

県PTA連絡協議会の佐野嘉則会長と鈴木伸昭委員長が、6月17日(金)、静教組委員長室において会談を行いました。それぞれ今年度から現在の役職に就き、初めての会談でしたが、打ち解けた雰囲気の中で話がはずみ、子どもたちの幸せを願い共通歩調ですすんでいくことを確認し合いました。

鈴木:

役に就いての抱負や考えていることをまず話しましょう。
静教組では、同僚性を運動のキーワードの一つとして位置づけています。同僚性がないと学校の教育活動はうまくいきません。また、子どもが変わってきたと言われますが、根っこは変わらないし、変わっているとしたら大人の責任だと思います。教えるべきことは教える、大人のきちんとした姿勢を示すことが必要ではないでしょうか。

佐野:

変えていかなければならないものと本質的に守っていかなければならないものを保護者が見極めて見識を高めていかなければ、子どもはよくならない、環境もよくならないというのが持論です。ものさしを子どもに合わせるのではなく、保護者自身のめもりを持っていなければなりません。保護者同士も同僚性はとても大事です。いいことも悪いことも素直に言い合える、認め合える関係を築く必要があります。

鈴木:

保護者と教員がフランクに話ができる関係は大事です。そのような関係があれば、頑張ろうという気持ちになるし、特に若いうちは信頼されることで育っていきます。

佐野:

保護者との、人と人との関係をいかに築いていくか、若い先生は苦慮していることでしょう。会社でも同じで、お互いによさを認め合うことが欠落すると批判のし合いになります。認め合う、心の寛容さを養わないと人を育てることはできないと思います。

鈴木:

ところで、静教組には教育政策提言というものがあります。自分たちがめざすことをまとめ、保護者や議員、他の労働組合に向けて発信しています。

佐野:

提言には共感できることが多いです。30人以下学級では、それぞれの子どもに合った学習ができますし、いじめなどにも目が届きやすいです。また、労働教育は大事ですね。やりたい仕事と向いている仕事がかみ合わず挫折してしまう若者が最近多くいます。恵まれた社会でとりあえず生活できてしまうという、豊かな社会の影響もあると思います。

鈴木:

生活の中で、いろいろな失敗体験をしながら、失敗を成功に変える粘り強さを育てる必要がありますね。

佐野:

生活の基本となる、例えば「挨拶」を基本とするコミュニケーションがうまくいかず失敗する例もあります。これは理屈ではなく体験し覚えないといけないことですね。

鈴木:

働くということに関して、どんな形でいつ頃学ぶのがいいかを考えなければなりません。将来的に社会に出て働く上で、学校教育の中でどういうことができるのかを探ることは大事だと思います。
保護者の皆さんの理解を得て、静教組の運動をすすめていきたいと思います。これを機会に、ざっくばらんに話し合いをしていきましょう。