第1863号2011年6月25日
「同僚性」を運動の軸に 第98回静教組定期大会

6月10日(金)、第98回静教組定期大会が静岡市・労政会館で開催され、2011年度の運動方針・予算などが承認されました。大会には、来賓として連合静岡会長吉岡秀規さん、県P連会長佐野嘉則さん、県議会議員佐野愛子さんなど34人の方をお迎えし、各支部からは代議員254人(内女性86人、女性参画率33.9%)が出席しました。

鈴木伸昭執行委員長は、あいさつの中で次のように述べました。

東日本大震災の被災地の復旧・復興を支えるものは「人の力の結集」である。一人一人ができることには限りがあるが、大切なことはその思いや行動を結集することである。静教組も継続的な支援に努めていく。

条件整備の伴わない改革は、教職員を子どもから引き離すことにつながりかねず、甘受できるものではない。定数改善を始めとした教育条件整備をこれまで以上に強く求めなければならない。世論に訴え、支持が得られる運動を着実にすすめていく。

それぞれの個性や専門性を尊重しつつ、横のつながりを大切にした「同僚性」が発揮される職場づくりが必要である。そのような職場は、そこで働く人が意欲と安心感をもちうるのではないか。そして、結果として子どもを守り、そこで働く職員を守ることにつながる。「同僚性」の考え方を運動の軸に据え、今後のとりくみにつなげていきたい。

今ある教育活動、職場、勤務条件は、これまでの長きにわたる運動の成果として形づくられてきたものである。今ではごく当たり前のように思えることも、かつてはそうではない時代があった。

組合は必要があって存在する。個の力だけでは変えることのできない課題はあるが、連帯し協力し合うからこそできることを確かめ合い、運動をすすめていこう。

また、特別報告として、連合の「被災地支援ボランティア活動」第1次派遣に参加した平野恵司さん(本部)が、被災地の写真をスクリーンに映しながらボランティア活動報告をしました。

2011年度運動方針の質疑・討論では、数多くの質問、意見が出されました。「静岡式35人学級編制の課題」「教員免許更新制の今後の方向性」「労働基本権の回復」「メンタルヘルスケア」「組織基盤の拡大・強化」などについて、熱い議論が交わされました。

大会の終わりには、「組合の原点である支え合い・助け合い」「継続的な教育研究活動とそれを支える教育条件整備」「学ぶ楽しさと希望あふれる学校づくり」「職務職責に応じた待遇とゆとりある労働条件の実現」などの内容を盛り込んだ大会宣言が採択されました。