
第1825号2009年11月25日
教育研究所「未来の教育を考える会」 第1回ミニシンポジウム開催
10月18日(日)教育研究所「未来の教育を考える会」主催で「ケータイと子どもたち〜今の子どもたちをどうとらえるか〜」をテーマに、ミニシンポジウムを田方教育会館にて開催しました。
「わたしたちでつくる未来の教育」はもう読んでいただきましたか?この冊子は、昨年までの「未来の教育を考える会」での議論をまとめたものです。今年からは「閉ざされた議論」ではなく、静岡の未来の教育のあり方について今日的な課題をテーマに「開かれた議論」を展開していこうということで、地域に出向いてミニシンポジウムを開催していくことにしました。今回は田方支部の教職員と保護者に声をかけ、45名でのシンポジウムとなりました。
▲荻上チキさん
今回は、『ネットいじめ』『ブログ炎上』などの著書もあり、多方面に活躍中である評論家であり、ブロガーである荻上チキさんに「ケータイというメディアとどうつき合うか」というテーマで基調提案をいただきました。
荻上さんからは、「ウェブ社会」の概要から「子どものケータイ利用動向」「子どもたちのケータイ文化」「トラブルの分類と対処」までデータや画像を提示しながら大変わかりやすい話を聞くことができました。
シンポジウムでは、保護者や教職員、大学教授、ジャーナリストなどそれぞれの立場から、幅広い議論が展開されました。
学校現場では、携帯電話の使用が小中学生にまで拡大するにつれて、それに起因する「問題」が表面化し、対応に苦慮している現状があります。しかし、それは「ケータイ禁止」をすることですべて解決に向かうのかどうかが議論の中心にありました。「ケータイ」や「ネット」をただ悪者扱いするのではなく、まずは大人が「ネット社会」の実情を知ること、利便性と危険性の両面を子どもたちに伝えていくこと、「フェイス・トゥ・フェイス」のかかわりの場を大切にすることなどが意見として出ました。
=参加者の感想より=
- 親に格差があるのであれば、PTA総会などや家庭教育学級などで本日のような場を意図的に設けていく必要があると思います。(保護者)
- もっと多くの保護者が聞けるような会になってほしいです。(保護者)
- とにかく面白かったです。出てよかったです。初めて研究所の顔が見えてきました。(教職員)
- このような語りあいの場を各学校や各地域で設ければ最高であると思います。様々な立場の人たちの役割、課題などを共有していくことが大切であると思います。(教職員)
今回のミニシンポジウムの詳しい内容については、近日中に研究所から冊子を出す予定ですので、ぜひそちらをお読みください。また、今後他支部でもミニシンポジウムを順次開催していく予定です。研究所の存在もより身近に感じられると思いますので、皆さんの支部で開催されるときには奮ってご参加ください。
