第1815号2009年6月25日
お互いの良いところを認め合って (県PTA会長との会談)

静教組定期大会の来賓挨拶で「頑張る先生の応援団でありたい」と教職員に熱いエールを送ったPTA連絡協議会の山本光廣会長と加藤典男委員長が、6月10日(水)、静教組委員長室にて会談を行いました。以下、要旨を紹介します。

加藤:

学校教育にどんなことを期待しますか。

山本:

確かな学力をつけることについては、プロである先生方に委ねたい。心の教育はPTAも一緒にやります。そこに関わらなければ親とは言えないですから。先生方は一生懸命であればあるほどジレンマに陥っている気がします。

加藤:

目の前の子どもたちが幸せで社会で必要な人間になってほしい。その思いは変わらないはずなのに、いろいろなことでその都度、教職員も親も揺れているとしたら、確かなものを示さなければならないと思います。

山本:

社会がボーダレス時代なんですよね。子どもが良い子になろうと思った時、どういう子が良い子かわからなくなってしまっている。それぞれの良さや違いを認め合えればなと思います。PTA活動に関わって10年経つのですが、その間ずっと、学校・家庭・地域が手を取り合っていくことが言われ続けています。しかも、とりくみが効果をもたらしているかどうか危機感をもっています。

加藤:

様々な教育施策がありますが、負を0にするものが多いように感じるのです。正に向かっていく施策が必要です。負の世界で循環しているとしたなら変わっていかないですからね。

山本:

今までは、子どもたちを変えるためにまず、親を変えていこうと考えていたのですが、今は逆で、子どもを通じて親を変えていく方法もあると思い始めています。

加藤:

その発想は、とても新鮮ですね。子どもは、楽しいことは家で話します。会話が増えることで親と子の関係が良好になっていくはずです。教職員に望むことは何でしょうか。

山本:

先生は大変だと思います。一生懸命やろうとしている先生が委縮してしまうのはよくない、先生を支えたいという思いの表れが応援団でありたいという言葉なんです。

加藤:

学校教育や教職員一人一人に寄せられる期待が大きい。教職員の努力で何とか回っているうちは良いのですが、限界にきています。

山本:

それは、十分感じています。先生方が困っていることはあるし、言いたいことはあるに違いないと思います。無理しなくても迷ったりしているところを見せて、気持ちを楽にして頑張ってほしい。本来は、子ども一人一人が社会に出て生き生きとしていければ、いいと思いますね。

加藤:

お互いに良いところを認め合っていこうという気持ちがあればわかりあえると思うんです。今までの積み重ねを生かしつつ、胸襟を開いてこれからも語り合っていきましょう。