第1801号2008年11月25日
進行する情報化にどう対応するか 第2回三者連絡協議会開催

10月21日、今年度2回目の静岡県三者連絡協議会を開催しました。当日は、静岡県PTA連絡協議会・静岡県校長会・静岡県教職員組合の24名が参加し、校内の施設見学・授業参観をした後、全体で協議をもちました。

全体会では、今後の教育課程編成のあり方や中学校における進路指導、生徒指導の課題について提起があり、それを受けて質疑・意見交換を行いました。以下、概要を報告します。

「新学習指導要領の教育課程編成のあり方」

校長会

新学習指導要領では時数が増加している。子どもたちの過重負担を防ぎ、教職員が子どもと向き合う時間や教材研究の時間を確保する日課表にしたいが難しい。外国語活動では、英語を学ぶのではなく、楽しく興味関心をもたせるものにしたい。

静教組

新学習指導要領では、質から量への転換が図られている気がする。やらなければならないものをどうあてはめるかではなく、何のためにやっているのかという本質を見失うことなく、軽重の工夫を求めたい。

PTA

小学校から英語が始まることで、どの程度までやっていくのか、小学校と中学校で連携が図られていくのか等、不安を感じる部分が多い。

「情報社会の生徒指導について」

校長会

少年非行は減少しているが、パソコンや携帯電話によるインターネット関連事件が増加している。特に携帯電話は、いつでも自由に使えるので規制が難しい。中学校では、校内への持ち込みはさせない方針をとっている。保護者への協力を求めていきたい。。

PTA

携帯のフィルタリング機能自体を知らない保護者もいる。保護者も先生方も危険性を勉強して子どもたちに教えていかなくてはいけない。PTA総会や懇談会で声に出して話題にしていくことが必要だと感じる。一方で、行き過ぎた個人情報保護により学級連絡網がなくなったり、部活の連絡網が携帯メールによるものになっていたりすることで、携帯を持たざるをえない状況に陥っている。今後は、必要な道具として規制するというより、正しい使い方を教えていくことが必要なのではないか。

静教組

保護者も教職員も携帯についてもっとよく知ることが大切。しかし、最も大切なのは親子のコミュニケーション能力である。それができていれば、よい方向に向かっていく。

最後に静教組加藤委員長は、「学校は複雑化しているが、できる限りシンプルにしたい。言葉で伝えられる子を育てたいし、言葉で伝えられる先生、親、大人になりたい。」とまとめ、県PTA田中副会長は、『家庭の教えで芽が出て、学校の教えで花が咲き、世間の教えで実を結ぶ』という100年前の言葉の紹介をし、「学校と保護者が同一歩調で連携をすすめる努力をしたい。」と話しました。