
第2015号2017年10月25日
子どもたちにしあわせな未来を ―守ろう 平和・人権・教育―
第42回母と女性教職員の会静岡県集会

10月14日(土)、「静岡県男女共同参画センターあざれあ」(静岡市)において第42回母と女性教職員の会静岡県集会が開催されました。県内各地から保護者・教職員・退職女性教職員など、男女合わせて総勢318人が参加しました。
鈴木伸昭 静教組中央執行委員長は、全体会の挨拶の中で、『世界の果ての通学路』という映画を紹介しながら夢を追うひたむきさ、家族愛、物質的な豊かさだけでは得られない心の豊かさについてふれました。そして「忙しく慌ただしい生活に流されていると、ついつい目先のことや損得の有無に目が向きがちになりがちになるが、ちょっと立ち止まって原点を見つめる、社会の在り様を見つめる、そういう機会が私たちには必要なのではないか」と述べました。続く基調提案では、増田雅子 静教組女性部長が、集会発足の経緯の説明の後、「日本の17歳以下の子どもの貧困率は13.9%。子どもたちの誰もが等しく教育を受け、将来の夢を描けるように、戦争のない平和な社会を構築していくのが私たち大人の役割である」と呼びかけました。
講演「育児も仕事も充実させる生き方 〜ワーク・ライフ・バランスのすすめ〜」
講師の渥美由喜さん
全体会の中の講演では、「イクメン」の名付け親でもあり、内閣府地域働き方改革支援チーム委員・少子化危機突破タスクフォース政策推進チームリーダー等を歴任されてご活躍中の渥美由喜さんを講師にお招きしました。
プライベートでは、仕事をもつパートナーとともに2人の子どもを育てながら、さらに認知症を患う父親の介護にも奮闘中という渥美さん。ご自身も2回の育児休暇を取得し、その大変さから「育休」は決して休暇ではなく「育児専業」であると語り、6Kライフ(子育て・家事・介護・看護・子ども会・会社員)の中の様々な困難とエピソードを通して研究されたことを惜しみなく話してくださいました。そして、最後に「子どもたちは社会を 映す鏡。豊かな未来のためにも、子育てや職場で『よかったこと』を作り続けて、『即効薬』でなく『漢方薬』の働き方改革をめざしましょう」という言葉で締めくくりました。ユーモアと笑いを交えた、息つく間もないほどのパワーあふれるトークでした。渥美さんの実体験に裏打ちされた働き方への提言は、参加者に、日常の悩みや困難に向かって、肩の力をぬいてチャレンジしていこうとする勇気と元気を与え、大変有意義な90分間となりました。
分科会 〜子どもの育ち、地域、家庭について考え、語り合う〜
午後は、テーマごとに9つの分科会に分かれました。各分科会では、保護者や教職員による司会進行のもと、それぞれの分科会のテーマに関わる保護者からの提案を受けて、参加者による活発な協議や意見交換が行われました。保護者と教職員がそれぞれの立場から子どもの育ちや地域、家庭のあり方について考え、語り合う貴重な機会となりました。
- 地域や社会との関わり(小学校)
- 小学生
- 地域や社会との関わり(中学校)
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- 子どもと人権
- 子どもの健康と安全
- 子どもとメディア
- 子どもと環境・平和
- 両性の自立と平等
