第1988号2016年9月10日
第19回オーストラリア教育体験視察と交流の旅 国境を越えて教育を語らう

学校訪問・教育交流・ホームステイを通して、子どもや教員の実態を知ったり、教育システムや教育内容等を学んだりしながら視野を広げ、自身が豊かな体験を得ることで教職員としての力量を高めることを目的に、第19回オーストラリア教育体験視察と交流の旅が行われました。今回は、静教組 赤池浩章 書記長を団長に18人が参加し、現地ではオーストラリア教育組合(AEU)ビクトリア支部との教育交流を行いました。

団員は、ビクトリア州都メルボルンから約150km内陸に入ったベンディゴを中心とした地域で2泊3日のホームステイと学校訪問をしました。その後メルボルンに移り、AEUビクトリア支部との交流を行いました。

 

=ホームステイ=

メルボルンから車で約2時間のところにあるベンディゴという町周辺で、教員のお宅に2日間ホームステイしました。

最初は不安そうだった団員も、ホストファミリーに温かく迎えられ、各家庭で過ごしました。最後には抱き合って別れを惜しむ光景が数日間の貴重な交流の様子を物語っていました。言葉ではなく、相手のことを理解しようとする心や積極的にかかわり合おうという気持ちの大切さを実感することができました。

=学校訪問=

ホストファミリーの勤務校を中心に訪問しました。日本の小学校にあたるプライマリースクールや中学・高校にあたるセカンダリースクール、特別支援学校に分かれ、授業や学校施設を見学したり、子どもたちとの交流を行ったりしました。

教員も子どもたちもゆったりとした雰囲気で学習にとりくむ姿が見られました。子どもの感性や思いを大切にしながら、一人一人のニーズに応え、将来の自立につながる教育課程や授業を見て取ることができました。

=教育交流会=

全体会では、ビクトリア州教育省ジョエル・バックウェル国際教育部長や羽田恵子在メルボルン日本国総領事から温かい歓迎のご挨拶をいただいたあと、AEUからビクトリア州の教育制度などについての説明を受けました。

分散会では、「それぞれの国が抱える教育課題について」をテーマに、訪問したオーストラリアの学校の状況と自分の学校のとりくみを比較しながら、意見交換をしました。特別支援教育や教育予算など共通する課題も多く、時間いっぱいまで熱心な協議が続きました。

団員の感想

  • 多文化の教育を知ることはとても刺激的だった。多様なことを知ることは将来の子どもたちのためにも教職員にとって必要なことだと感じた。
  • ホストファミリーが本当に温かく受け入れてくれた。メリハリのある働き方やそれが充実した豊かな生活につながっていることを教わった。家族を一番に考えて子育ても協力して行っていた。
  • 子どもの成長を思う教員の気持ちは世界共通なのだと感じることができた。