第1981号2016年5月25日
教育研究所創立40年の歴史と未来

静教組立教育研究所所長
大石茂生

「国民教育の創造と前進のための努力するすべての人々と連携し、その一層の発展のため、教師の教育権と子どもの学習権の確立に尽力し、民主教育の課題に応える活動を行う。」

これは、先人の叡智とご尽力により1975年に設立された「静岡県教職員組合立教育研究所(以下、「教育研究所」という)」の趣旨です。

以来40年間、変わらないものがあります。それは、教育研究所運営規定第1章総則 第3条「この研究所は、国民教育の創造と前進を指向するため、本県教育のあるべき姿を理論的・実証的に研究し、民主教育の堅持とその貢献に努力することを目的とする。」というものです。

昨年度から所長という立場で仕事をさせていただき、私なりに40年の歩みを勉強するとともに、共同研究者、所員の皆さんに支えられ研究活動をすすめてきたわけですが、40年という歴史を経ても、設立の趣旨や目的は少しも色あせることなく息づいていることを改めて感じます。(原点や歴史にこだわるのは、年寄りの常でしょうか。)

2005年3月に出された教育研究所30周年記念誌を見ますと、当時の黒田文男教育研究所運営委員長は、「研究所は、社会情勢、教育環境の激変の中で、学校現場に密着した研究活動をすべく昨年改革の緒に就いたところです。」と述べています。教育研究所は、10年を一つの節目として、その運営、組織、研究の内容等を見直しています。今年度は、その見直しのために、『教育研究所運営・組織等改善検討委員会』を立ち上げ、1年間の検討期間をもって、最終的には、鈴木伸昭教育研究所運営委員長に答申する計画です。

40年の歴史に学び、これからの10年の未来に向けすすみたいと思います。